「安全なら東京に原発を」論争の真相と作られない決定的な理由

「安全なら東京に原発を」論争の真相と作られない決定的な理由

「安全なら東京に原発を」論争の真相と作られない決定的な理由に関する注目トピックを速報でお届けします。最新情報を求める方は必見です。

「東京に原発を」というフレーズを世に定着させたのは、作家・ジャーナリストの広瀬隆氏が1981年に発表した著書『東京に原発を!』(集英社文庫など)です。当時、商業用原子力発電の拡大が急ピッチで進む中、本書は原子力行政と電力会社がアピールしていた「原発の絶対的安全神話」に対して強烈なアンチテーゼを突きつけました。

同書の要約と核心的な論点は極めて明快です。「原発が本当に安全で、クリーンで、事故の心配が一切ない夢のエネルギーであるならば、送電ロス(送電線を通る間に失われる電気)をなくすために、最大の消費地である東京湾岸に建設するのが最も合理的である」という逆説的なロジックを展開しました。

広瀬氏の真の狙いは、実際に都心へ原子炉を誘致することではなく、「都心に作れないほど危険な施設を、過疎と財政難に苦しむ地方に札束(電源三法交付金)で押し付けている」という不公正な構造を白日の下に晒すことにありました。この問題提起はベストセラーとなり、以後、エネルギー論争における象徴的なキラーフレーズとして語り継がれることになります。

木村 陽翔
Author

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。