政府が発表する大本営発表の数値をそのまま受け取ることへの危惧から、調査報道・ジャーナリズムの役割はかつてないほど高まっている。大手新聞社や独立系メディアの取材班は、独自に入手したミクロデータをもとに政府の公式見解に異議を唱え始めた。統計の加工プロセスで特定の係数が恣意的に操作されていないか、回答率の低下を補正するアルゴリズムに歪みがないかを厳しく追及している。
一方で、データサイエンス・社会調査の現場からも限界を指摘する声が上がる。固定電話の保有率激減や多忙な現代人のアンケート離れにより、従来のランダムサンプリング手法は崩壊寸前だ。データサイエンティストたちはAIや機械学習を用いた推計手法を導入しているが、どれほど高度な数式を用いても「答えない人々」の意図を完璧に補正することは困難を極める。客観的真実を追究する報道と学術のタッグが、今まさに試されている。