勝利の立役者として歴史に刻まれるのが、ベトナム民主共和国の指導者ホー・チ_ミンと、軍事理論家としても知られる将軍ヴォー・グエン・ザップだ。両氏が貫いたのは、正面衝突を徹底して避け、相手の戦意と体力をじわじわと削り取る「非対称戦争」の理念だった。
「象と虎の戦い」に例えられたこの戦術において、ジャングルに張り巡らされたクチの地下トンネルや補給路「ホーチミン・ルート」は強固な生命線となった。テクノロジーを過信した米軍に対し、泥臭い地上戦の現実を知り尽くした彼らの柔軟かつ頑強な抵抗術は、敵の戦力を確実に疲弊させていった。