店頭右手のエントランスに広がるオープンスペースは、知る人ぞ知る大衆立ち飲み酒場として昼夜を問わず熱気に包まれている。キャッシュオンデリバリーで揚げたての惣菜を受け取り、キンキンに冷えた生ビールやハイボールで流し込むスタイルは、まさにアメ横が生んだ至高のエンターテインメントだ。
現在、常連客の間で密かに話題を呼んでいるのが、数量限定で登場する「和牛スジの極上煮込み」や、仕入れ状況に応じて提供される「特選牛ハラミの一本揚げ串」といった注目の裏メニューだ。精肉解体時に出る希少部位を贅沢に活用したこれらの逸品は、黒板に控えめに書かれるのみ。出会えた瞬間が注文の合図である。
卓上の特製ソース、マスタード、塩を巧みに使い分け、自分好みの味付けを探求する。肩肘張らず、隣り合った見知らぬ客とグラスを交わす距離感。この飾らない空気感こそが、立ち飲みカウンターの真骨頂と言える。