Z世代やそれに続くα世代の若者たちが、この場所に強く惹きつけられている現象も興味深い。SNS上では「究極のレトロ体験」「タイパ主義からの解放」といったハッシュタグとともに、店の日常風景が連日投稿されている。
店内には電子決済の端末こそ設置されているものの、BGMはなく、手書きのPOPと木彫りの看板が立ち並ぶ。過剰な通知と情報過多に晒された現代人にとって、ここでは時間がゆっくりと流れる。店内での会話や、店主が丁寧に手渡す紙包装の手ざわりそのものが、SNSネイティブ世代にとって何よりのラグジュアリーとして機能しているのだ。