あいみょん本人が過去のインタビューやメディアで語ってきた楽曲制作の背景を振り返ると、彼女の圧倒的な人間観察眼と表現の動機が見えてくる。彼女は最初から「男の情けなさを書いてやろう」と狙ったわけではなく、浮かんだメロディとコード進行に乗せて、ごく自然に言葉を紡いでいったと明かしている。
男兄弟や身近な男性たちの言動、映画や漫画から吸収した男性像が、彼女の中で咀嚼され、一気にアウトプットされたのが本作だ。女性ならではの俯瞰した視点があるからこそ、男自身も気づいていない「無意識の情けなさ」や「愛されたさ」が過不足なく描かれることとなった。計算を超えた天性のインスピレーションと、人間に対する深い愛情が融合したからこそ、衝撃的な真実味が生まれたのだと言えよう。