アイフル株式会社が放ったこの一連のキャンペーンは、当時の広告業界に途方もない衝撃を与えた。それまでの消費者金融といえば、どこか近寄りがたく、男性的なトーンが色濃く残る世界だった。そのパブリックイメージを、無垢な子犬の存在が一瞬で中和してしまったのだ。
融資や利息という生々しい金融用語を前面に出さず、徹底して「親しみやすさ」と「ユーモア」に舵を切ったブランディングは、業界全体のマーケティング手法を根底から覆した。以降、貸金業法改正や日本貸金業協会による自主規制ルールの厳格化が進む中でも、同社が培った「記憶に残るエンターテインメント性」は揺らぐことなく引き継がれていく。