一宮の地名は、尾張国一宮である「真清田神社」に由来する。2000年以上の歴史を誇るとされるこの古社は、今も市民の心の拠り所であり、平安時代から続く格式高い佇まいで訪れる者を迎える。境内を散策すると、静謐な空気の中に刻まれた膨大な歴史の厚みが感じられるはずだ。
そしてもう一つ、この街の誇る歴史的英傑が、土佐藩初代藩主となった山内一豊だ。一宮市木曽川町は一豊の生誕地として知られ、若き日の彼が駆け抜けたゆかりの地が点在する。天下の覇権を争う時代を生き抜き、妻の千代とともに立身出世を果たした一豊の物語は、単なる歴史のひとコマにとどまらず、この地に根付く強靭な精神性の象徴として語り継がれている。