一口にオイルパンと言っても、メーカーや設計思想によって作業性は天と地ほど異なる。例えば、トヨタ自動車のTNGA(Toyota New Global Architecture)採用車種などでは、剛性向上と低重心化のためにフロントクロスメンバーやステアリングラックがオイルパンの真下をタイトに覆うレイアウトが増えている。
FR(後輪駆動)スポーツや4WD車の場合、フロントデフのドライブシャフトがオイルパンを貫通している構造や、エンジンマウントを切り離してエンジンブロック自体をチェーンブロックで吊り上げなければパンが抜けない車種も存在する。スチール製プレスパントリオの時代から、近年の高剛性アルミダイキャスト製へのシフトに伴い、歪み取りの難易度も上がっている。自分の乗る車のエンジンレイアウトを正しく把握することが、適正な工期と見積もりを見極める第一歩となる。