ファンに強いトラウマと衝撃を与えたエピソードといえば、完全体スカルグレイモンへの「暗黒進化」です。本来であれば機械化された強大なメタルグレイモンへ進むはずが、なぜ骨だけの破壊兵器へと変貌してしまったのでしょうか。
その決定的な理由は、パートナーである八神太一の「焦りと利己的な心の乱れ」にありました。敵であるエテモンとの激闘が迫るなか、手に入れた「勇気の紋章」を早く発動させたい太一は、アグモンに無理な食事を強要し、無謀な戦いへと駆り立てます。
デジモンの進化は、パートナーの人間の精神エネルギーと強く共鳴します。「敵を力でねじ伏せたい」という誤った勇気――すなわち蛮勇とプレッシャーが歪んだデータ干渉を引き起こし、生存本能と破壊衝動のみで動くウイルス種のスカルグレイモンを現出させてしまったのです。この挫折と過ちの克服こそが、太一とアグモンが真の「勇気」を獲得し、正しき完全体へと歩むための不可欠な通過儀礼でした。