最近のライブ会場に足を運ぶと、ある異変に気づく。最前列付近に陣取るのは、80年代の全盛期を知らないはずの10代や20代の若者たちなのだ。この現象の背景には、ショート動画プラットフォームでのバイラルヒットがある。
ギターソロの弾いてみた動画や、往年の名曲をBGMに使ったエモーショナルな投稿が若者の間で拡散。デジタルネイティブ世代にとって、彼らの剥き出しのバンドサウンドは、むしろ新鮮でリアルなものとして映っているようだ。エフェクトで加工された音楽に耳が慣れた若者たちに、本物の人間が奏でる歪んだギターと魂の叫びが突き刺さっている。