日本郵便が実施した郵便料金改定に伴い、手紙(定形郵便物)の基本料金は従来の「25g以内=84円」「50g以内=94円」という二段階制が撤廃され、「50g以内=一律110円」に統合されました。
しかし、総務省および郵便局の窓口関係者へのヒアリング取材によると、「過去に買い置きしていた84円切手や94円切手をそのまま貼って投函し、料金不足となる事例が後を絶たない」といいます。料金不足が発生した場合、以下の2つのいずれかの結末を迎えます。
- 差出人に返送される:封筒に差出人の住所・氏名が正しく記載されていれば手元に戻ってきますが、送付期日や支払期日に遅延が発生し、取引先との信頼関係を毀損します。
- 受取人に不足額が請求される:差出人情報が不明瞭、あるいはポスト投函のタイミングによって相手方に届いてしまった場合、取引先に不足額の支払いを押し付けるという、ビジネスマナー上最大の不始末を演じることになります。
さらに警戒すべきは「厚み」と「重量」の境界線です。定形郵便として110円で送れる条件は「重量50g以内、厚さ1cm以内」です。A4コピー用紙は1枚あたり約4gですが、書類が5枚(約20g)を超え、厚手の長3封筒(約5〜6g)、クリアファイル(約25g)、金属製クリップなどを同封すると、容易に50gの壁を突破します。50gを超過した瞬間、「定形外郵便(規格内・100g以内=180円)」の扱いとなり、70円の料金不足が生じます。複数枚の契約書やカタログ同封時は、オフィスのレタースケールで計量する習慣を徹底してください。