阿字ヶ浦の魅力を語る上で、隣接する世界的な観光拠点、国営ひたち海浜公園の存在は外せない。春には丘一面を青く染め上げるネモフィラ、秋には鮮やかに色づくコキアが世界中の人々を魅了する。この一帯を抱える茨城県ひたちなか市では、エリア全体を円滑に結ぶ観光インフラの再構築が進む。
その動脈として欠かせない役割を果たしているのが、ひたちなか海浜鉄道株式会社だ。レトロなディーゼル気動車がのどかな田園地帯と沿岸部を走り抜ける湊線は、乗ること自体が旅の目的となるローカル線として親しまれている。同社が推し進める阿字ヶ浦駅から海浜公園方面への路線延伸計画は、地域の回遊性を飛躍的に高める一大プロジェクトだ。車を持たない旅行者にとっても、ローカル旅の可能性が大きく広がっている。