テレビドラマにおける彼の足跡は、俳優・戸塚祥太の多面的な色香を雄弁に物語る。ドラマ『凛子さんはシてみたい』で見せた上坂弦役は、完璧主義のハイスペック男子でありながら不器用な純情を抱えるキャラクター。スーツを端正に着こなすシルエットと、ベッドシーンや至近距離のカットで見せた濡れたような視線は、深夜帯の視聴者を熱狂の渦に巻き込んだ。
一方で、『今夜はコの字で』シリーズでは、下町の大衆酒場に自然体で溶け込む柔らかな佇まいを披露。映画『恋する・ヴァンパイア』で魅せた耽美的な存在感とも異なる、日常の温もりを感じさせるナチュラルな美しさを提示した。役柄ごとにビジュアルの温度感を自在に操る演技力こそ、彼が映像の世界で重宝され続ける理由だ。