興味深いデータがある。合格率の推移を性別ごとに分析すると、男子の合格率に対して女子の合格率は同等、あるいは年によってはわずかに上回る数値を示している。つまり、大学受験の突破力において女子が劣っているわけでは決してない。問題は「受けるかどうか」の決断に至るプロセスにある。
首都圏の中高一貫校に通う生徒と、地方の公立高校に通う生徒とでは、周囲からの期待や情報量に隔絶した差が存在する。首都圏では女子の東大受験がごく自然な選択肢として受容される一方で、地方では下宿費用や安全面への懸念、さらには「高学歴な女性は生きづらくなる」という時代遅れの価値観が根強く残り、親や教員が出願を躊躇させるケースが後を絶たない。これは個人の意識を超えた重厚な社会問題である。