黒尾鉄朗を語る上で絶対に欠かせないのが、1学年下のセッター・孤爪研磨との深い信頼関係です。内向的でゲームばかりしていた研磨をバレーボールの世界に引き込み、その非凡な観察眼と頭脳を見抜いて音駒の「背骨であり脳であり心臓」と呼ばれる司令塔へと育て上げました。
2人の集大成となったのが、春高バレー3回戦で実現した烏野高校との公式戦「ゴミ捨て場の決戦」です。極限のラリーが続くなか、普段は体力温存と効率を最優先する研磨が息を切らしながらボールを追い、試合終了の瞬間に黒尾へ放った一言――「クロ、おれにバレーボール教えてくれてありがとう」。
この研磨からの言葉を受け、黒尾が見せた感極まった笑顔と「……おう!」という短い返答は、作品屈指の涙腺崩壊シーンとして語り継がれています。幼少期からの積み重ねがあったからこそ辿り着いた、2人だけの特別な到達点でした。