こうした構造変化に対して、既存の巨大産業も大きな舵切りを迫られている。業界の巨人である株式会社資生堂や、クチコミプラットフォームを擁するアイスタイルといった美容・コスメ業界を牽引する企業群も、ユーザーの意識変化を敏感に察知している。
大量消費・大量広告の時代は終わりを告げた。消費者が求めているのは、透明性の高い成分表示と、社会的責任を伴ったブランドの倫理観だ。市場をリードする企業は、独自のR&D(研究開発)投資を強めると同時に、パーソナライズ化された商品展開やサステナブルな素材開発への移行を急ピッチで進めている。購買行動のインサイトは「誰かが良いと言ったから」から「自分にとって本当に安全で有効か」へと明確に変容した。