1936年(昭和11年)、千葉県千葉市に生まれた市原さんは、幼少期から朗読や文学に深い親しみを持ちながら育ちました。県内有数の進学校である千葉県立千葉女子高等学校に進学すると、演劇部に所属して舞台の魅力に深くのめり込みます。
高校卒業後は早稲田大学第二文学部演劇専修へ進むものの、より実践的な芝居の世界を求めて劇団俳優座養成所の試験を受け、見事に合格。本格的に女優の道を志すことになります。
家族からは安定した職業を望む声もありましたが、自らの意志を貫いて演劇の世界へ飛び込んだエピソードからは、彼女が生涯持ち続けた芝居に対する妥協なき情熱がうかがえます。物静かで穏やかな少女が、内に秘めた激しい表現欲を爆発させていく過程が、後の大女優の土台を築きました。