アパレル素材の進化スピードはスマートフォンのそれに匹敵する。今年各社が競って導入したのが、夢の素材と呼ばれるグラフェンを応用した極薄冷感繊維だ。
熱伝導率が極めて高いグラフェンをナノレベルで複合した生地は、触れた瞬間に体熱を素早く外気へ逃がす。接触冷感値を示すQ-max値は、従来の限界とされた0.32を大きく超え、0.48〜0.52という数値を叩き出した。着た瞬間に「冷っとする」感覚が長時間持続する仕組みだ。
加えて、脇下や背中など熱がこもりやすい部位には、ミリメートル単位の超微細レーザーカットによる3Dエアフローメッシュが配置されている。歩行時の微かな空気の動きを取り込み、服内部の温かい空気を押し出すベンチレーション機能が働く。「着ていることを忘れるほど軽い」とされる約120グラムの超軽量モデルが主流となり、長時間の着用でも肩こりとは無縁だ。