多くの宝くじファンに惜しまれながらラインナップから消えた年末ジャンボプチの廃止理由には、販売元の戦略やユーザーニーズのズレなど、明確な3つの要因が絡み合っています。
最大の引き金となったのは、2018年に行われたスペック変更でした。2016年と2017年に販売された「年末ジャンボプチ700万」は、当選金額を700万円に抑える代わりに1等当選確率を1万分の1に設定。これが「手の届く高額当選」として爆発的な支持を集めました。ところが2018年、「年末ジャンボプチ1000万」へとリニューアルされた際、当選金が1,000万円に引き上げられた一方で確率は10万分の1へと10倍も低下してしまったのです。
この改変により、「圧倒的に当たりやすい」というプチ最大の魅力が大きく損なわれ、コアなファンの失望を招く結果となりました。
2つ目の理由は、年末ジャンボミニとの境界線が曖昧になったことです。当時ミニは1等数千万円クラスで展開されていましたが、プチが1,000万円になったことで「夢を追うならミニ、現実を追うには確率が低くなったプチ」という中途半端な立ち位置に陥り、売り場での共食い(カニバリゼーション)が発生しました。
そして3つ目は、宝くじ全体のプロモーション効率化です。ジャンボ・ミニ・プチの3本立ては窓口での説明コストや広告宣伝の分散を招くため、受託金融機関であるみずほ銀行と自治体側は「億の夢を追うジャンボ」と「手堅い高額を狙うミニ」の2軸へ再統合する判断を下しました。