同じ混色理論であっても、使用する画材の物理的特性によって仕上がりの発色や混色の力加減は大きく異なります。特に使用頻度の高い水彩絵の具とアクリル絵の具では、以下の特徴を頭に入れて作業を進める必要があります。
■ 透明水彩・不透明水彩(ガッシュ)の注意点
水彩絵の具は、混ぜ合わせる色の数が3色、4色と増えるほど透明度が失われ、濁りが急速に進行します。混色は極力「2色以内」で完結させる意識を持ちましょう。また、水彩絵の具は水で溶いたパレット上の濡れた状態よりも、乾燥した後のほうが色が薄く(明るく)見える特性があります。イメージする完成色よりも、パレット上では「ほんの少し濃いめ」に調色しておくのが成功の鍵です。
■ アクリル絵の具の注意点
アクリル絵の具は水彩とは真逆で、アクリル樹脂が乾燥すると濡れていた時よりも「色がワントーン濃く・暗く」沈む性質があります。特に焦げ茶色を作る際は、乾燥後にほぼ真っ黒に見えてしまうケースが多いため、パレット上では「やや明るいかな」と感じる段階で筆を止めると狙い通りの仕上がりになります。乾燥スピードが速いため、ペーパーパレット上で手早く練り合わせる手際の良さも求められます。