安産祈願を検討する妊婦や家族が最初に直面する最大のハードルが、水天宮の戌の日の混雑状況と祈祷予約の可否、そして同伴者の昇殿制限です。ネット上の古い情報や曖昧な噂を鵜呑みにして当日現地へ向かうと、思わぬ制限に戸惑うことになります。
第一に、水天宮の安産祈願に事前予約は必要ありません。インターネットや電話による日時指定予約枠は存在せず、すべて「当日境内の受付窓口に並んで申し込む先着順」です。そのため、週末と戌の日が重なる日程には、午前8時の開門直後から境内を取り囲む長蛇の列が形成されます。
第二に、最も注意すべきが夫や家族の付き添い制限です。水天宮では社殿内の安全確保と過密防止のため、混雑が予想される「土日祝日の戌の日」や「大安の戌の日」において、ご祈祷を受けられるのは妊婦本人のみと定められています。夫、実両親・義両親、上の子どもであっても本殿内に入ることは一切できず、待合室または境内外での待機を余儀なくされます。
「家族全員で祈祷の場を共有したい」と望む場合は、戌の日をあえて外し、平日の通常日や戌の日以外の仏滅を除く吉日を選択することが唯一の現実解となります。平日であれば、夫や同伴者1名までの昇殿が認められるケースが一般的です。体調が不安定な時期だからこそ、伝統の暦を優先するか、身体的負担の軽減と家族の同席を優先するか、事前の意思決定が問われます。