コンビニなどの小売店だけでなく、外食産業の現場でも同様の摩擦が発生しています。特に居酒屋でのノンアルコールビール未成年提供や、ファミレスでのノンアルコールカクテル注文を巡っては、客と店舗の間で議論が起きやすいポイントです。
大手ファミリーレストランや居酒屋チェーン関係者への取材によると、現場が提供を拒否する背景には「3つの現場防衛リスク」が存在します。
- 他客からの通報・誤認トラブルの防止:ジョッキやグラスに注がれたノンアルコールビールは、見た目や泡立ちが本物のビールと全く区別がつきません。周囲の客から「あの店は高校生に酒を飲ませている」と警察や保健所に通報されるリスクを未然に防ぐ狙いがあります。
- グラスの取り違え・すり替え事故の防止:成人と未成年が同席する宴席において、アルコール入りのドリンクとノンアルコールが途中で入れ替わってしまう人為的ミスを防ぐため、同席者全員の身分確認を行う店舗が増加しています。
- 飲酒を疑似体験させる場としての責任回避:未成年者が「乾杯して喉を鳴らして飲む」という飲酒文化のプロセスを習慣化させる場を提供したくないという、企業のコンプライアンス意識が働いています。
実際に、大手ファミレスチェーンではタッチパネル注文の段階で「20歳未満のお客様の注文はお断りしております」とポップアップが表示され、居酒屋チェーンでは未成年グループのみの入店自体を断るケースが主流となっています。