「実在するトトロの木は一体どこにあるのか」という疑問に対し、現在インターネットや旅行業界で広く認知されているスポットは主に2系統存在します。最も有名なのは、巨木そのものの形状がトトロの立ち姿に酷似している山形県最上郡鮭川村の「小杉の大杉」です。田園風景の中にぽつんとそびえ立つその姿は、先端に突き出た2本の枝葉がまるでピンと立った耳のように見え、見る者を圧倒します。
一方で、首都圏のジブリファンから長年愛されているのが、東京都杉並区阿佐谷北にある「Aさんの庭」です。こちらは巨木単体ではなく、かつて宮崎駿監督が著書『トトロの住む家』で「トトロが喜んで住みそうな懐かしい家」として紹介した西洋風住宅の跡地であり、現在は区立公園として再生された都市型スポットとなっています。
大自然の神秘が作り出した奇跡の造形美を求めるなら山形県鮭川村へ、昭和初期の面影を残す緑豊かな原風景の思想に触れたいなら東京・杉並区へと、目的に応じて訪れるべき場所が明確に分かれています。