連載中のじれったさから解放され、物語の余韻をじっくりと堪能したい読者には、しっかりと物語が描き切られたTS漫画完結作品の鑑賞が適しています。連載期間を経て完結を迎えた性転換漫画名作まとめを振り返ると、エンディングの方向性によって読後感は大きく二分されます。
一つは、男に戻る道を完全に諦め、一人の女性として誰かと結ばれる「メス受け入れハッピーエンド」。もう一つは、男に戻る術を永久に失い、自らの運命を受け入れて淫靡な日々に溺れていく「破滅型エンド」です。どちらの結末であっても、長い葛藤の末に主人公が下した決断には強い説得力が宿ります。名作と呼ばれる単行本には、単なるエロティシズムの枠を超えた人間賛歌(あるいは残酷な運命劇)が刻まれており、完結しているからこそ味わえる濃密なカタルシスが存在します。