カナヲが炭治郎に惹かれた最大の理由は、自分を一人の人間として肯定し、意志を持つ勇気を与えてくれた存在だからです。それまでのカナヲにとって、世界は「言われた通りに動くだけの場所」であり、傷つかないための殻の中に閉じこもっていました。
しかし、炭治郎は彼女の手を握り、目を見て、心の声を聴こうとしました。吉原遊郭編へ向かう際に音柱・宇髄天元からアオイたちを必死に救おうとしたカナヲの行動も、炭治郎の言葉があったからこそ引き出された自主性です。炭治郎の持つ太陽のような温もりと無償の優しさに触れるうち、カナヲの心に芽生えた尊敬と感謝は、やがて自覚ある純粋な恋心へと育っていきました。