小倉どきどきうどんの歴史は、終戦直後の1940年代後半に遡ります。発祥の地は、北九州市小倉北区の黄金町周辺とされています。
戦後の食糧難の時代、手に入りやすかった牛の頭肉(ほほ肉)やスジ肉などの端材ホルモンを有効活用するため、生姜や醤油でアクを取りながら柔らかく煮込み、うどんに乗せて提供したのが始まりでした。当時、丼の表面に牛の脂がギトギトと浮いていた様子から、地元の方言で油っこいことを意味する「どぎどぎ」が訛り、いつしか「どきどきうどん」と呼ばれるようになったと言い伝えられています。
また、北九州市はかつて官営八幡製鐵所をはじめとする鉄鋼業や炭鉱関連の重工業で栄えた街でした。交代勤務の工場労働者や、早朝から働く中央卸売市場の関係者、長距離トラックのドライバーたちに対し、素早くエネルギーと塩分、体を温める生姜を提供するために、朝6時〜7時台からオープンする「朝うどん」の営業形態が定着していきました。