第59代横綱隆の里の真実|糖尿病克服とおしん伝説、急死の真相の全貌を詳しく解説してご紹介します。

隆の里を語る上で欠かせないのが、同時代を駆け抜けた第58代横綱・千代の富士との宿命のライバル関係です。入門時から互いを強烈に意識し合っていた2人ですが、スピードと豪快な上手投げを武器にする千代の富士に対し、隆の里は万全の左四つから怪力でじっくり攻め立てる正攻法の取り口で対抗しました。

昭和50年代後半、無敵の強さを誇り相撲界の頂点に君臨していた千代の富士にとって、最も組み止められたくない相手が隆の里でした。隆の里は千代の富士の素早い前褌を許さず、深い左上手を引きつけて力強く寄る相撲で幾度となく完封。「千代の富士キラー」として土俵を沸かせました。

比較項目第59代横綱 隆の里第58代横綱 千代の富士編集部の分析・特記事項生涯通算成績693勝437敗98休(勝率.613)1045勝437敗159休(勝率.705)隆の里は下積みと闘病期間が長かったものの、ピーク時の爆発力は歴代屈指。幕内最高優勝4回(全勝優勝2回)31回(全勝優勝7回)隆の里の優勝4回のうち2回が全勝。圧倒的な集中力で賜杯を獲得。直接対決成績18勝(横綱同士の対戦:4勝2敗)22勝(横綱同士の対戦:2勝4敗)通算では千代の富士が勝ち越すも、両者横綱在位中の対決は隆の里が大きく勝ち越している。取り口の特徴重厚な左四つ、強靭な寄り、怪力の上手投げ電光石火の前褌速攻、豪快な上手投げ「柔と剛」「速さと重さ」の好対照を成し、昭和相撲史に残る黄金カードとなった。

特に1983年秋場所の千秋楽、14戦全勝同士で激突した横綱決戦は、日本中が息を呑んで見守った昭和屈指の名勝負です。立ち合いから鋭く踏み込んだ隆の里が千代の富士の上手を封じ、堂々たる寄り倒しで2場所連続全勝優勝を達成。「真の実力で掴んだ横綱」の貫禄を天下に知らしめました。