国内の店頭価格にも、その波動はダイレクトに打ち寄せた。公的データはその歴史的推移を極めて明瞭に物語っている。
経済産業省の傘下にある資源エネルギー庁が毎週公表している「石油製品価格調査」を振り返ると、2016年2月に全国平均のレギュラーガソリン店頭価格は1リットル当たり110円30銭を記録した。これは2009年のリーマン・ショック直後に迫る約7年ぶりの歴史的安値水準である。
しかし、原油価格が半値以下に落ち込んだ一方で、店頭価格がそこまで下落しなかった背景には、日本の税制構造が存在する。ガソリン代には1リットル当たり53.8円の揮発油税(地方揮発油税を含む)が課されており、これが強力な底打ち圧力として機能したためだ。どれほど原油が暴落しようとも、税金という「固定コスト」が下値を支える構造が、データ分析からも浮き彫りになる。