風に乗って拡散する有害な微粒子(PM2.5)は、国境など軽々と飛び越える。カナダの森林が燃えることで発生した大量の有害物質は、米国東海岸のニューヨークやワシントンD.C.の大気を不気味なオレンジ色に染め上げた。学校の屋外活動は全面的に禁止され、呼吸器疾患による緊急搬送が急増している。
偏西風のパターンによっては、この微小粒子状物質が北太平洋を渡り、遠く離れた東アジア地域に到達する可能性も専門家から指摘されている。目に見えない微細な煤煙は、目や喉の粘膜を刺激し、慢性疾患を持つ人々に深刻な健康被害をもたらす。地球環境がいかに緊密に連結しているかを、この有害な煙は無言のうちに物語っている。