画面から完全に存在を消し去る遮断とは別に、相手が穏便に関係を遠ざけるために用いる「アカウント制限」という機能の存在も見逃せない。Instagramのトップを務めるAdam Mosseriは、ネット上の嫌がらせ対策や対人トラブルの摩擦低減を掲げ、直接的な衝突を回避する選択肢としてこの機能を拡張してきた。
アカウント制限を受けた場合、プロフィールや投稿は通常通り閲覧できる。一見すると何も変わっていないように映る。しかし、こちらが投稿に残したコメントは本人にしか見えない「保留状態」となり、送信したダイレクトメッセージは相手のメイン受信箱ではなく「リクエスト」フォルダへと隔離される。既読がつかず、オンライン状態を示す緑のシグナルも非表示となる。
相手を刺激して関係を破綻させたくないという配慮、あるいは静かにフェードアウトしたいという心理が働いたとき、ユーザーブロッキングではなくこの中間的な制限が選ばれるケースが目立つ。相手のタイムラインが見えているからといって、以前と同じ距離感が保たれているとは限らないのが現代のインターフェースの巧妙さだ。