写真家・篠山紀信が捉えた山口百恵の姿は、単なるアイドルのプロマイドではなかった。それは、少女から大人へと変貌を遂げる一人の女性の、最も純粋で、かつ危うい瞬間を固定した芸術作品だった。輝信は語る。「父はよく、百恵さんはカメラの前で完全に『無』になれる人だったと言っていました。作為がないからこそ、見る者の心を揺さぶる」。
撮影現場には、独特の緊張感と、それとは裏腹の深い信頼感が漂っていたという。言葉を交わさずとも、シャッター音だけで意思疎通ができるような関係。その奇跡的なコラボレーションが、名盤のジャケットやグラビアとして結実したのだ。