超高齢社会を迎えた日本において、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)ワクチンの市場形成は喫緊の課題であった。同社が投入した高齢者向けRSVワクチンは、発売以来、予防接種の現場で急速に認知を広げている。特に重症化リスクの高い75歳以上の高齢者や基礎疾患を持つ人々にとって、このワクチンは冬季の呼吸器感染症による入院リスクを著しく低下させる福音となった。
しかし、競合する米系製薬大手も指をくわえて見ているわけではない。2026年に入り、効果の持続期間や副反応の少なさをアピールする後続ワクチンの猛追が始まっている。これに対し同社は、自治体との連携や医療機関向けのエビデンス提供を強化。単なる製品の提供にとどまらず、地域医療全体の感染症予防プログラムと深く連動させるアプローチで防戦と攻勢を同時に仕掛けている。