近年、慶州の月城(ウォルソン)周辺で行われている大規模な発掘調査は、朝鮮古代史の定説を次々と書き換えている。出土した無数の「木簡(もっかん)」の赤外線解析によって、中央から地方末端にまで行き届いていた厳格な行政文書システムが浮かび上がってきた。
王宮を取り囲んでいた巨大な堀の遺構からは、当時の気候変動や動植物の利用実態を示す有機物が驚くほど良好な状態で回収されている。貴族たちの権力闘争だけでなく、土木工事に動員された庶民の食事や過酷な労働環境までもがデータとして復元されつつある。新羅はもはや伝説の王国ではなく、息遣いまで感じられる生きた社会として私たちの前に立ち現れている。