空間の主役として君臨するのは、圧倒的な存在感を放つサウンドシステムだ。青いフロントパネルに揺れるメーターが印象的なマッキントッシュ(McIntosh Laboratory)のパワーアンプと、数十年の時を経てなお艶やかな鳴りを見せるJBLの大型スピーカー。この黄金の組み合わせが生み出すのは、スペック表の数値だけでは語れない圧倒的な「気配」だ。
かつて日本の音響機器産業が世界を席巻した時代、妥協なきクラフトマンシップによって作られたヴィンテージ機材は、いまや世界中の愛好家垂涎の文化遺産となっている。低音は柔らかく空間を包み込み、高音はどこまでも澄み渡る。耳が痛くならない。何時間でも聴いていられる。これこそが、往年の名機だけが到達できる音の境地だろう。