敷地の入口である山門を潜ると、そこには別世界のような竹林のアプローチが広がる。木漏れ日が揺れる小道を数分歩いた先に現れるのが、建築家・内藤廣氏の手による木造回廊だ。
自然景観を一切邪魔することなく、むしろ風景の一部として溶け込むように設計されたこの建物は、国産の杉材を贅沢に使用。屋根が大きく張り出した半屋外のテラス席からは、四季折々に表情を変える大きな池や美しい庭園が一望できる。冬には澄み切った空気の中で富士の気配を感じ、夏には眩いばかりの青葉が目に優しい。
「建築と自然が互いを高め合う空間」。ここでの滞在は、ただ甘味を味わうだけでなく、日本の伝統的な空間美学を体感する建築探訪としての側面も併せ持っている。