ジュエ氏が「4代目の後継者候補」として国内外で有力視される背景には、単なる親子の情愛を超えた権力維持のための構造的理由が存在します。
第1に、「白頭血統の純血統支配の早期刷り込み」です。金正恩氏は父・金正日氏の急死に伴い、十分な準備期間がないまま20代の若さで権力を引き継ぎ、権力掌握に多大なエネルギーを要しました。幼少期から軍部や国民の前に姿を露出させることで、「次代の指導者」としての認知を時間をかけて定着させる狙いがあるとみられます。
第2に、「叔母・金与正(キム・ヨジョン)副部長との権力バランス」です。現在、党内で強大な実務権力を握る金与正氏ですが、万が一の事態が起きた場合に権力が傍系へ流出することを防ぎ、直系の子供へ権力を直結させる牽制効果を果たしているとの見方もあります。
一方で、「後継者ではなく、核兵器開発の正当化ツール」とする慎重論も依然として存在します。「未来世代の命を核とミサイルで守る」というプロパガンダにおいて、幼い娘を傍らに置く視覚的効果は絶大だからです。