公式における徹底した拒絶関係にもかかわらず、なぜ「童猗窩」は二次創作やファンコミュニティでこれほどまでに熱烈な人気を誇るのでしょうか。
SNSやファンアートの投稿動向を調査すると、人気の要因は「絶対に交わらないふたりの非対称性」にあります。童磨の底知れぬ狂気と、それに本気で怒り狂う猗窩座のリアクションは、ある種のコメディリリーフとしても、重厚なサイコサスペンスとしても解釈できる余白を持っています。ネット上では「嫌悪されればされるほど嬉しそうにする童磨のサイコパス感が癖になる」「猗窩座の苦労人ポジションが際立つ」といった声が多く見られます。
さらにこの関係性を決定づけたのが、アニメ版における豪華声優陣の演技です。童磨役の宮野真守氏と猗窩座役の石田彰氏という日本声優界のトップランナーふたりによる掛け合いは、声優ファンからも絶賛を浴びました。
宮野氏が演じる童磨の「明るく軽薄でありながら、芯に冷徹な虚無を孕んだ声色」に対し、石田氏演じる猗窩座の「常に張り詰めた緊張感と、本能から滲み出る嫌悪を込めた低音」。アフレコ現場の空気感や特番インタビューでも語られている通り、両者の演技プランが完璧に噛み合った結果、原作の持つ不穏な緊張感が極上のエンターテインメントへと昇華されました。