社会的な捉え方の変化に伴い、ビジネスやマーケティングの現場でも新しいアプローチが始まっている。少子化対策や家族形成に関わるブライダル・福祉産業においては、丙午を無意味な忌避の年とするのではなく、多様なライフスタイルを祝福する好機として捉え直す動きが見られる。ブライダルフェアや子育て支援キャンペーンなどを通じ、ポジティブなブランディングを展開する企業も出てきている。
エンターテインメントの分野でも新たな現象が起きている。江戸時代の伝承や歴史的背景を再発見する文脈で、八百屋お七を扱った歌舞伎や時代劇が各種プラットフォームで脚光を浴びているのだ。NHKオンデマンドでの過去の歴史ドキュメンタリー番組のデジタルアーカイブ視聴や、Netflixをはじめとするグローバルな動画配信サービスで配信される歴史劇・ドラマを通じ、若年層が「歴史的な文化事象」として冷静に知的好奇心を満たす傾向が顕著になっている。