多くの事案において共通しているのは、「ほんの数十秒から数分の空白」の間に事態が急転している点です。報道各社の取材データや警察の初動報告によると、保護者が荷物の積み込みや下の子の世話、あるいは知人との短い会話に気を取られたわずかな隙に、子どもの姿が見失われています。
現場の状況を検証すると、見通しの良い平地であっても、子どもの低い目線(身長およそ100cm前後)には大人からは見えない死角が無数に存在します。道端の用水路、わずかな傾斜のある雑木林、建物の隙間など、大人が「まさかあそこには入らないだろう」と無意識に排除してしまう場所へ、幼児は好奇心の赴くまま足を踏み入れてしまいます。
現場周辺の防犯カメラや付近を走行していた車両のドライブレコーダーに決定的な姿が捉えられていないケースでは、初動段階から「自力での迷走による滑落・迷入」と「車両等を用いた連れ去り」という双方の可能性を視野に入れた大規模捜索が展開されます。点から線、線から面へと捜索範囲を拡大する中で、わずかな痕跡や遺留品の有無が事態の解明に向けた唯一の手がかりとなります。