日本の500円硬貨は、世界で最も偽造が困難な硬貨の一つと言われている。その技術力は、もはや精密機械の領域だ。2色の金属を組み合わせるだけでなく、硬貨の縁(フチ)に施された「異形斜めギザ」は、通常のプレス技術では再現できない。
さらに、硬貨の表面を特定の角度から見ると「500円」の文字の中に「500」の数字が浮かび上がる潜像加工や、ミクロの文字が刻まれた微細技術など、26.5ミリの小さなスペースには、造幣局が誇る最先端のテクノロジーがこれでもかと詰め込まれている。偽造貨幣との戦いは、この極小の円盤の上で今も繰り広げられているのだ。