市場はパニックに陥った。取引所では、昨日まで高値で取引されていた超レア素材「アストラル・コア」が、ゴミのように投げ売りされている。誰もが売り抜けようと必死だった。しかし、買い手はいない。当然だ。無限に増やせるのだから。
このゲームは単なる娯楽ではない。ゲーム内の土地やアイテムがリアルな価値を持つ「Play-to-Earn」の最先端モデルだった。それゆえに、被害はゲームの中だけに留まらない。老後の資金をこのゲームの仮想不動産に投じていたという日本人プレイヤー(34)は、「一瞬で資産が紙屑になった。信じられない」と頭を抱える。