篠山紀信がこの世を去ってから2年。彼の膨大なアーカイブの整理が進む中で、水沢アキを捉えた未公開のネガがいくつか発見されたというニュースが業界を駆け巡った。
デジタルカメラが普及する前、フィルムという限られた枚数の中で行われた一発勝負のセッション。そこに写っていたのは、これまでに発表されたどの作品よりも無防備で、かつ挑戦的な水沢の表情だった。この発見により、二人の関係性を単なる「過去のスキャンダル」として片付けることはできなくなった。彼らが命を削って作り上げたものは、時代を超えて機能する普遍的なアートなのだ。