ダート戦で継続的に馬券収支を伸ばすためには、従来の芝中心の競馬観を完全に捨て去る必要がある。砂のレースを支配するのは「絶対スピードの持続力」と「急激な路面変化への適応力」だ。プロが実践するアプローチの真髄は、血統構成と走破時計(スピード指数)の緻密な掛け合わせにある。
第一の法則は、ダートの水分量による血統傾向の激変を見抜くことだ。乾燥したパサパサの良馬場では、パイロやヘニーヒューズ、シニスターミニスターといった米国系ストームキャットやエーピーインディ系の「パワー&ストライド型」が圧倒的な強さを誇る。一方、雨で脚抜きの良い重・不良馬場になれば一転、芝兼用種牡馬の産駒やロードカナロア系などの「回転力重視型」が猛威を振るう。この馬場状態と配合のミスマッチが、しばしば特大の万馬券を生み出すトリガーとなる。
第二の法則は、クラス別の基準時計から逆算する「前半3ハロンの負荷分析」だ。ダート戦では単に上がりの時計が速い馬を追うのは危険極まりない。ハイペースを前目のポジションで追走しながら、バテずにラップを刻み続けた敗戦馬こそが、次走で人気を落とした絶好の狙い目となる。走破時計の額面だけに惑わされず、通過ラップの減速幅が極端に小さい穴馬を炙り出すことこそ、勝率を劇的に引き上げる極意である。