数字の裏付けに加えて欠かせないのが、街で実際に生活を営む人々の肉声です。現地での直接取材とSNSや地域コミュニティに寄せられた声を検証しました。
浪速区の単身向け賃貸マンションに暮らす20代後半の女性会社員は、次のように現場の実感を語ります。
「引っ越す前は親から猛反対されました。『ミナミの近くなんて絶対に危ない』と。でも、大通り沿いのオートロック物件を選び、深夜に裏路地をうろつかないルールを徹底していれば、生活していて怖い目に遭ったことは一度もありません。なんば駅まで歩ける利便性は他に変えられませんね」
一方、かつてのあいりん地区周辺で40年以上飲食店を営む男性店主の証言は、街の劇的な変化を物語っています。
「2000年代初頭までは路上で物が売買されたり、喧嘩の怒号が響いたりするのが日常茶飯事やった。けど今は住民も高齢化して物静かそのもの。インバウンドの若い子らがホルモン屋に行列を作っとるのを見ると、隔世の感があるわな。昔の感覚で『近寄るな』言うのは、今の実態を何ひとつ見てへん人の意見や」
また、天王寺駅周辺治安口コミを調査すると、あべのハルカスや天王寺ミオが駅前に鎮座する南側・東側は「商業施設が充実して明るく、ファミリー層も多く安心」と極めて高い評価を得ています。しかし、北西側(谷町筋を北上した寺町やラブホテル街、飛田新地方面へ連なる境界線)に差し掛かると街灯が減り、「夜間は雰囲気が一変して背後を警戒してしまう」というリアルな指摘が散見されます。一つの駅周辺であっても、出口や方角が異なれば治安の質が激変するのが大阪の大きな特徴です。