春日部という極めて土着的な日本の郊外風景を描きながら、その熱波は海外市場へと軽々と飛び火している。韓国や台湾での歴史的人気は周知の通りだが、近年ではスペインやラテンアメリカ諸国、さらには北米のカルチャーフリークたちの間でも、カルト的な枠を超えたメジャーコンテンツとしての地位を固めつつある。
国境を越える最大の要因は、家族という共同体の普遍性と、徹底して言語の壁を破壊するスラップスティックな身体性にある。「オラ」という一人称が各言語にローカライズされても、大人の欺瞞を無邪気に暴く子どもの視線は世界中どこでも共通の痛快さを生む。文化的な文脈を知らなければ理解できない高尚なアート作品とは異なり、転んだり、驚いたり、おどけたりする肉体の躍動だけで、世界中の子どもと大人が同時に爆笑できる。ローカルの極限を突き詰めた結果として到達したグローバルな共鳴が、そこにある。