旧暦5月を指す和風月名「皐月(さつき)」は、稲作文化と密接に結びついています。稲の苗を植える月である「早苗月(さなえづき)」が略されたという説や、神道において神聖な田植えを意味する「サ(稲の神)」に由来するという説が有力です。世界に目を向けると、英語の「May」はローマ神話で春と豊穣、大地を司る女神「マイア(Maius)」に由来しており、東西を問わず生命の息吹と実りを寿ぐ月として位置づけられています。
端午の節句とこどもの日のルーツ
5月5日は「こどもの日」であり、古くからの「端午の節句(菖蒲の節句)」です。古代中国で季節の変わり目に邪気を払うため、強い香気を持つ菖蒲(しょうぶ)や蓬(よもぎ)を軒先に飾った風習が日本に伝来しました。平安時代の宮中行事から武家社会へと移り変わる中で、「菖蒲」が武を重んじる「尚武(しょうぶ)」と同音であることから、男子の武運長久と健康を願う行事へと発展。鎧兜(よろいかぶと)や武者人形を飾り、天の神に男児の誕生を知らせる鯉のぼりを立てる文化が定着しました。現代では、子どもの人格を重んじ幸福をはかるとともに、母に感謝する国民の祝日として親しまれています。
2026年の母の日は「5月10日(日)」
毎年5月の第2日曜日に制定されている「母の日」。2026年は5月10日(日)がその該当日となります。ゴールデンウィークの明けた直後の週末となるため、連休中の帰省時に直接プレゼントを手渡すか、連休明けに配送指定を行うか、事前のスケジューリングが肝要です。定番のカーネーションはもちろん、近年は実用的なリラクゼーションギフトや体験型ギフトの需要が高まっています。
季節の手紙に添える時候の挨拶と季語
手紙やビジネス文書で初夏の風情を届ける「時候の挨拶」には、5月ならではの美しい言葉が揃っています。
- 新緑の候 / 薫風の候:5月全般を通じて使え、木々の瑞々しさと爽やかな風情を伝えます。
- 立夏の候:二十四節気の「立夏」(5月5日頃)を過ぎ、暦の上で夏を迎えた頃に最適です。
- 小満の候:万物が次第に成長して天地に満ち始める「小満」(5月21日頃)以降に用います。