朝のラッシュ時、駅の階段を軽快に駆け上がるスーツ姿の男女。その足元をよく見ると、艶やかなレザーのアッパーに、ボリュームのあるスニーカーソールが組み合わされている。ほんの数年前まで「フォーマルなのかカジュアルなのか中途半端」と揶揄されることもあったスタイルが、今や街の新標準だ。
最大の背景には、日本国内における「歩く」ことへの意識変化がある。健康志向の高まりとともに、1日の平均歩数が増加傾向にあるなか、硬い革底のトラディショナルシューズを一日中履き続ける苦痛から解放されたいというニーズは限界に達していた。そこへ登場したのが、ドレスシューズの凛とした表情を崩さずに、極上のクッション性を提供するハイブリッド構造だ。オフィスでの会議から社外での商談、夜のレストランまで、履き替えることなく一足で完結する汎用性の高さが受けている。