今回の劇場版で最もファンに衝撃を与えたのは、ハチワレの言動と精神状態に現れた微細な異変だろう。友達思いで前向きな彼だが、過酷な討伐の渦中で一瞬見せた「陰り」の表情。これこそが、原作ファンを長年怯えさせてきた「キメラ化(怪異化)」の恐怖と直結しているという見解が強い。
ちいかわ世界における怪異とは、ストレスや極限状態、あるいは強い欲望の果てに変貌してしまった「かつての住民」ではないのか。ハチワレが仲間を守りたいと強く願うあまり、その純粋な感情が逆転してしまうリスク。スクリーン上で強調された彼の「優しさ」は、同時に悲劇へのカウントダウンのようにも映る。切なさと恐怖が同居するシーンに、涙を流すファンが相次いだ。