入園ゲートをくぐった瞬間に気づく。漂うのは、本物の土の匂いと樹木の香りだ。
足元を何の警戒心もなく横切っていく小さなウサギや、悠々と草をはむヤギたち。ここには、人間を「見学者」として隔てる頑丈な柵がほとんど見当たらない。動物たちの生活空間に、人間が少しお邪魔させてもらう——そんな心地よい対等さが流れている。背中をそっと撫でると、生き物の温かい体温と鼓動がダイレクトに手掌へと伝わってくる。都市の日常では決して味わえない、生き生きとした生命の質感がそこにはある。
園内を歩いていると、突如としてポニーが真横を並走してくることすらある。徹底された自然環境だからこそ、動物たちにもストレスが少ない。そのリラックスした表情や気ままな仕草を見るだけで、日頃のストレスや肩の力がすっと抜けていくのがわかるはずだ。